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=エスのこと

性的虐待 【引用】「例えば、女の子は、幼いときに性的虐待を受けると、セックスに恐怖と嫌悪を抱き、セックスを拒絶する堅苦しい女か、逆に、誰とでも簡単に寝るセックス好きの淫乱女のどちらかの極端になるといわれるが、後者の場合、セックス好きとは言っ…

【引用】伊丹「僕は岸田さんの『ものぐさ精神分析』を読んで一種震撼させられたんですね。実存的胴震いといいますかねえ、正体はよく判らないんだけれど、非常に深いところで眠りを醒まされたという気がしたんですよね。でね、何に震撼させられたのかって言…

般若心経

【岸田秀現代語訳】 真実に目覚めるための教え。知恵を働かせ、深く考えれば、全ては幻想であること、身体も精神も幻想であることが分かる。それが分かれば、一切の苦しみから解放される。現実は幻想であり、幻想が現実である。感覚も思想も理性も知識も幻想…

自由 【引用】「われわれは、無意識的動機に引きずられ、支配されるが、それを意識化し、意識的動機とするならば、逆にそれを支配できる。ヨーロッパの偉い哲学者の誰かが言っていたように思うが、そして同じ趣旨で言われたのかどうか知らないが、自由とは必…

躁鬱病

【引用】「躁鬱病患者は、対立した二つの自我(幻想我と現実我(引用者注))がそのまま固定されて、その間を往復する人です。」(日本がアメリカを赦す日p84)【解説】これは、幻想我と現実我を説明するためのたとえ話として、記された箇所である。これも…

足なえの子ども 【引用】「それ(性のタブーを子どもに押し付けないということーー引用者注)がいかにに残酷かは、次のようなたとえ話をすればはっきりするであろう。春うららかな日に、足なえの子どもを花の咲き乱れる野原につれてゆき、みんなが走り回って…

嘔吐 【引用】「たとえば、ある青年は家で食事した時に限ってたびたび嘔吐する。友人の家でご馳走になったり、外で食事したときには決してそんなことは起こらない。彼の嘔吐が消化器系の障害に起因しているのではないことは明らかであった。彼の家族関係を調…

人格発達 【引用】「自我が二つに分裂した当初は、このように全知全能の誇大妄想的自我と、無力で劣等な自我という正反対の両極端の二つの自我が対立していますが、(中略)個人の精神発達、人格発達が進むにつれ、だんだんと誇大妄想的自我はその誇大妄想性か…

ナルチシズム 【引用】「私は、ナルチシズムを、幻想我の保存にナルチドーが向けられている状態であると定義する。」(ものぐさ精神分析、ナルチシズム論、p239)エゴイズム 【引用】「ナルチドーが現実我の保存に向けられている状態がエゴイズムである…

進化論 【引用】「私は、生物のさまざまな種は地球上というこの条件下でどのように生活するのがもっともよいかについてのそれぞれの種の見解の相違を表していると思う。」 「進化は、いかに生きるべきかの問題に関して、ある生物種のある集団が一致して見解…

《親孝行》 【引用】「人間の親にとって、育児は本質的に無理な負担なのである。」「東洋の親孝行の思想はさらに露骨であって、無償では子を育てる気になれない親の気持ちがのぞいている。この思想は親の負担を子に移すことによって軽減しようとするものだが…

胎児化説 【引用1】『L.ボルグの説であるが、人間の進化を説明する仮説として、「胎児化説」というものがある。この説は、簡単に説明すると、要するに、人間は猿の胎児であるという説である。(中略)人間は、大人になってからも、猿でいえば胎児的といわ…

自己嫌悪 【引用】『自己嫌悪とは、つまり、「架空の自分」が「現実の自分」を嫌悪している状態である。』(ものぐさ精神分析、自己嫌悪の効用p252) 『自己嫌悪は一種の免罪符である。自己嫌悪は嫌悪された行為の再発を阻止するどころか、促進するので…

上手な講演家(スピーチの前の不安) 【引用】「スピーチ本来の目的は、自分と聴衆の間に心理的交通路を拓き、自分の思想なり意見なりを言葉にし、その言葉を心理的交通路を通じて聴衆に送り届け、聴衆に理解してもらうことです。ところが、多くの人がこの目…

Q「人間の本能は本当に壊れているのですか?」 Q「心臓は動いています。人間の本能は壊れていないと思います。」 Q「動物(たとえば熊)に襲われれば、逃げ出します。これは本能ではないでしょうか?」A 【引用】 「人間は本能の壊れた動物である。念の…

【引用】 「しかし、いずれにせよ、日本軍はアジア解放を意図して戦ったのではないのですから、事実を歪めるのはよくないと思います。「プライド」では、日本軍のインド進攻とインドの独立とが関係あるかのように描かれていますが、もし、関係があるとしても…

本書は、岸田秀の唯幻史観によって、日米関係史を説き明かしたものである。 唯幻史観とは、歴史や世界を病的な現象と捉える見方である。本書の中で、問いかけられる中心的な問いは、なぜ、日本はあのような無謀な戦争に突入していったのかということである。…

【引用】「この人間観は、「渡る世間に鬼はなし」ということわざに典型的に示されていると思いますが、だいたい、次のようなものではないかと思われます。すなわち、一種の性善説と言っていいと思いますが、人間とは、本来おとなしくてやさしくて善良である…

【引用】 「自分の無意識は自分の心の中にあるのではなく、むしろ、自分の行動に対する他者の反応の中にある、と考えたほうがよい。」 (フロイドを読むp83) 「自己分析というと、自分の心の分析と思いがちであるが、心の分析というよりは、行動の分析な…

【引用】 『「おだてりゃ豚でも木に登る」といいますが、おだてられて舞い上がらない人間がいるでしょうか?一人ぐらいに褒められても我慢できるかもしれませんが、二人、三人、四人とつづけてに褒められてその気にならない人がいるとは思えません。少なくと…

【引用】 『「夢は無意識への王道である」ということになっていたので、まず手始めに夢の分析に取り掛かった。(中略)あまり役立ちそうもなかったので、そのうち夢を記録するのを止めた。』 (唯幻論物語P182)【解説】 自己分析には、夢の分析はあまり役に…

精神分析とは 【引用】「精神分析とは、実のところ、誰でも普段に自ずと知らず知らずのうちに用いているありふれた常識的な人間理解の方法をいくらか深めて体系化したものに過ぎず、伝家の宝刀とか秘法とかの類ではないのだから、」(唯幻論物語P161) 「…

鼠学 または 鼠行動学 【引用】『この前提に基づいて、心理学科の連中は、鼠に餌をやったり、電気ショックを与えたりして鼠がどう反応したかを実験し、記録していた。これは「心理学」というより「鼠学」または「鼠行動学」であった。』 (唯幻論物語P12)…

もし 【引用】『フランス革命が歴史的事件であるのは、もしフランス革命が起こらなかったとした場合に想定される事態との比較においてでしかない。すなわち、あらゆる歴史的事件は、「もし」(IF)に支えられているのである。そして、何を「もし」とするかも…

《岸田秀》 【引用】「一番驚いたのは、彼(フロイドの患者で鼠男と呼ばれている人)は誰にも負けないほど父親を愛しており、父親のためならすべてを犠牲にしてもいいと思っていると言うのだが、それに対してフロイドが、そのような激しい愛情こそ抑圧された…

《上手な結婚詐欺師》 【引用1】「上手な結婚詐欺師というのは主観的には本当に女に惚れるようですね。結婚したいという気持ちになるわけ。本気で口説くわけ。しかし、彼女の貞操なり財産なりを奪ってしまうと、結婚したいという気持ちが消え失せ、彼女から…

抑圧の次に、これが来るのに特に意味はありません。 順不同でいきます(笑 《真実の愛》 【引用1】「相手の異性に幻想を貼り付けず、そのまま見て、そのままの彼または彼女に多なかれ少なかれ好意を持ち、彼または彼女のために何かちょっとしたことでもして…