足なえの子ども
【引用】
「それ(性のタブーを子どもに押し付けないということーー引用者注)がいかにに残酷かは、次のようなたとえ話をすればはっきりするであろう。春うららかな日に、足なえの子どもを花の咲き乱れる野原につれてゆき、みんなが走り回って遊んでいるところを見せて、さあ!気持ちがいいですよ、みんなのように遊んできなさいといえば、子どもはどう感じるであろうか。子どもは、なえた足をバタバタさせてもがくだろう。そして、おのれの無力に気づいて、劣等感の地獄に突き落とされるだろう。それよりも、子どもが野原にゆきたがっても、あの野原は禁断の園であり、誰も入ることが許されないとたしなめてやるのが、真に思いやりのある態度である。」
(ものぐさ精神分析、エロスの発達、p102)

【解説】
性のタブーの理由を説明し、「性のタブーを子どもに押し付けない」ということはどういうことかということを、このたとえ話を持ち出して説明している。(未完)