性的虐待
【引用】
「例えば、女の子は、幼いときに性的虐待を受けると、セックスに恐怖と嫌悪を抱き、セックスを拒絶する堅苦しい女か、逆に、誰とでも簡単に寝るセックス好きの淫乱女のどちらかの極端になるといわれるが、後者の場合、セックス好きとは言っても、セックスそのものが好きで積極的に楽しむのではなく、客を選べない低級売春婦になるとか、わざわざひどい男に引っかかるかとかして、屈辱的に強いられるセックスを求める。(後略)」
(唯幻論物語、p72)

【解説】
このたとえ話は、極端なたとえ話ではあるが、反復強迫そのものを端的にあらわしている。この後の文章で、何を目指して、反復強迫するのかの考察が続く(全文参照)。もちろん、反復強迫をする当人は、それが反復強迫であることに、気がついていない。もし同じことの繰り返しだと気がついてたとしても、いろいろな偽りの理由や事情で、強く誘惑されて反復強迫は続くであろう。セックスに自然に向き合うことができない。強いこだわりを持っている。自分の意思とは別のものに誘惑されているような感じがする場合には、抑圧されている何物かがあると疑える。